配偶者控除・配偶者特別控除の仕組み
136万円を超えても急に損はしません
2026年8月20日更新/令和8年分の制度にもとづく解説
「103万円(今は136万円)を超えると世帯の手取りが激減する」という説明をよく見かけますが、 税金の仕組みを見ると、そうはならないように設計されています。ここではその理由を整理します。
2026年分の金額
2026年分(令和8年分)から、扶養する側が配偶者控除を受けられる配偶者の給与収入の上限は 136万円になりました(改正前は123万円)。合計所得金額でいうと62万円以下です。
136万円を超えても控除は消えない
136万円を超えると配偶者控除は使えなくなりますが、代わりに配偶者特別控除に切り替わります。 そして重要なのは、しばらくの間は同じ38万円の控除が続くことです。
| 配偶者の給与収入 | 控除額(扶養する側の合計所得900万円以下) |
| 〜136万円 | 38万円(配偶者控除) |
| 136万円超〜159万円 | 38万円(配偶者特別控除) |
| 159万円超〜174万円 | 38万円 |
| 174万円超〜179万円 | 36万円 |
| 179万円超〜184万円 | 31万円 |
| 184万円超〜189万円 | 26万円 |
| 189万円超〜194万円 | 21万円 |
| 194万円超〜199万円 | 16万円 |
| 199万円超〜204万円 | 6万円 |
| 204万円超〜207万円 | 3万円 |
| 207万円超 | 0円 |
つまり、控除が減り始めるのは174万円からで、そこからも階段状に少しずつ減っていきます。 136万円という「壁」を1円超えた瞬間に何かが失われるわけではありません。
扶養する側の所得によって変わる
上の表は、扶養する側(配偶者)の合計所得金額が900万円以下(給与収入だと1,095万円以下)の場合です。 900万円超950万円以下ではおよそ3分の2、950万円超1,000万円以下ではおよそ3分の1に減り、 1,000万円を超えると配偶者控除・配偶者特別控除とも適用されません。
控除が減ると、いくら負担が増えるのか
控除が減ったぶんそのまま税金が増えるわけではありません。増えるのは 「減った控除額 × 扶養する側の税率」です。たとえば控除が5万円減り、税率が10%なら、増える所得税は5,000円程度です。 シミュレーターでは、この扶養する側の税の増加分も概算して世帯合計で表示しています。
本当に気をつけるべきところ
世帯の手取りが実際にはっきり下がるのは、税ではなく社会保険料の負担が新しく発生するときです。 もう一つ見落とされやすいのが、勤務先が独自に支給している配偶者手当・家族手当です。 「配偶者の年収が103万円以下」「130万円未満」といった条件が就業規則で決められていることがあり、 その条件を外れると手当がまるごとなくなる場合があります。金額が大きいこともあるため、 勤務先の制度をご確認ください(本サイトのシミュレーターはこの手当を考慮していません)。
自分の場合はいくらになるか、計算してみる
年収・週の労働時間・扶養の状況を入れると、手取りと壁の位置を概算します。入力した内容はサーバーに送信されません。
出典(一次情報)
- 国税庁 令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし(2026-08-20 確認)
- 国税庁 令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について(2026-08-20 確認)
免責事項
本記事は、公表されている法令・公的機関の資料にもとづく一般的な情報提供を目的としています。 個別の事案に応じた税務相談・社会保険手続の代行は行っておらず、個別のご相談はお受けしていません。
制度は改正されます。本記事は更新日時点で確認した内容にもとづいており、その後の改正・運用変更を反映していない場合があります。 公布前・施行前の内容についてはその旨を本文に明記していますが、最終的な内容が変わる可能性があります。
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